JAZZ UNIT The Joyful Brass

わっ、お金払うの忘れた〜!
(Illustrated by H.Karikomi)
【第9話】 《 ザ・ジョイフルブラス食い逃げ事件!?》

仙台にコンサートに行った時の話であります。
演奏当日は朝早くリハーサルをやらなければならず、前乗り(前日から現地へ行くこと)となりました。

ゲストの女性ジャズボーカリストを連れ、車3台に分乗し、仙台のホテルに着いたのが20時前ぐらいでした。当然「みんなで呑みに行こうよー。」こうなりますよね〜。早速7人で繁華街に繰りだします。

見つけたのが地酒や焼酎が充実している、大衆割烹のような良さげな店。そこでたらふく呑み、食べ、いい加減酔っ払ったところで御会計を頼んだら、一人あたり5千円ちょっと。たまにはと思った私は、「一人3千円で、後は僕が払うから〜。」(何とも中途半端な奢り方!そこが私らしいのですが…)。

店から出て、二軒目はスナックかパブかなぁなどと通りを歩きながら店を物色をしていると、100メートルくらい後ろから女性の叫ぶような声がします。僕達6人は顔を見合わせ、「あの声はどこかで聞いたような…」。

よく聞いて見ると、泣きそうな声で叫んでいます。「おっ・お金払わないで行かないでー!!」「だっ・誰か戻ってきて〜!!」

んー?「アッ!」と思いポケットに手を入れてみると異様に膨らんだ財布が有るではないですか!「ギャー!」

そうなんです。みんなから集めたお金を、酔っ払っていた僕は事もあろうにそのまま財布にしまい、店を出てしまっていたんです!お金が払われていない事に気付いた店の人が、トイレに行っていて一人残っていた女性を見つけて、「すいません。払って頂かないと…、こまりますー。」と彼女を捕まえて離さなかった訳です。

いやー走りましたよ!酒がぐるぐる回りましたよ!その後は、みんな道路にヒックリかえって笑い転げ、なかなか止まりません。笑い過ぎでお腹は痛いわ、涙は出てくるわ‥。

冷静に考えれば、携帯電話という手もあったんでしょうが、その時は焦っていてそれどころではなかったようです。その後の二次会も異様な盛り上がりをみせたのは言うまでもありません。

しかし!大声でしゃべり過ぎたボーカリストの彼女は、ただでさえちょっとハスキーな声の持ち主なのですが、次の日の本番はチョーハスキーボイスになってしまいましたー。まるで青江美奈さんか森進一さんのよう、『おふくろさんよ〜おふくろさん〜』  あ・違ったネ‥。ミギワさんあなたの事ですぞー。あっ!僕のせいでした。ごーめんなさい ・ ごーめんなさい!でもジャズで良かった…もし、これがクラシックだったら!!! 

(by 苅込 博之)

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